自然農の畑にウリハムシがきて困っている方に向けて、自然農の「草や虫を敵にしない」という考え方に沿った対策方法をお伝えします。
また、自然農だからそこできるウリハムシを現れにくくするための予防法もご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。
ウリハムシは放っておいていなくなるタイプの虫ではないので、しっかりと対策していきましょう。
動画もあります
同じテーマで動画も用意してありますので、もし動画で観たい方はこちらをご覧ください。
自然農的ウリハムシ対策は「行灯」
まず結論からお伝えすると、ウリハムシに効果的なのは行灯(あんどん)です。
行灯とは
行灯(あんどん)とは、野菜の周りを新聞紙や大きめのビニール袋など、ある程度高さのあるもので囲い、物理的に外部から近寄ってくる虫を遮断する方法です。
ウリハムシには特に効果的に働くため、困っている方はぜひ一度試してみてください。
この方法であれば、特別なものを購入することもなく、基本的には身の回りにあるもので対策が可能です。
私の場合、まだ小さいかった頃のズッキーニにウリハムシが数匹集まり始め、葉が食べられ続けてなかなか成長できない状態となっていましたが、行灯を設置した途端にウリハムシの姿がなくなり、そのズッキーニは現在ここの畑にあるズッキーニの中で最も大きく成長しています。
行灯の設置方法
野菜の周囲に1mくらいの長さの棒を4点で立てて、その周りを新聞紙や大きなビニール袋などで囲うだけです。
私は1mくらいの笹を4本と新聞紙3枚、ガムテープで行灯を完成させました。
私が設置した行灯作成手順
(1) まずは折り畳んだ新聞紙をこんな感じで並べて・・・
(2) ガムテープで4箇所を貼り付けます。
(3) ガムテープを折り返して裏面も貼り付けて、隙間ができないように重ねた中心付近も適当にガムテープを貼り付けます。
(4) 野菜の外側4点に棒を立てて・・・
(5) あとは適当に新聞紙でぐるっと包んで、新聞紙が重なった部分もまた適当にガムテープで張り合わせて完成!!
新聞紙で囲う際には、くれぐれもウリハムシを中に閉じ込めないようお気をつけください。
これで2週間程度は問題なく行灯としての役割を果たしました。おそらくもっと長い期間でも大丈夫そうです。
ウリハムシについての情報
ウリハムシについての情報は他のサイトでも詳しく紹介されていると思いますが、こちらでも手短にお伝えします。
ウリハムシとは
ウリハムシとは、俗にウリバエとも呼ばれている虫で、大きさは7mm程度。色は茶色と言われていますが、どっちかというとオレンジ色に見えます。羽の部分が黒いクロウリハムシというものもいます。
名前の通り、きゅうりなどのウリ科野菜の葉を好んで食べる虫です。
天敵がいないウリハムシ
ウリハムシには天敵がいないと言われています。
もし天敵がいれば、その天敵がウリハムシを食べてくれるのを待つという選択肢もあるですが、天敵がいないとなると、一旦現れはじめたウリハムシが勝手にいなくなってくれることはあまり期待できません。
ウリハムシによる被害
ウリハムシが野菜につき始めると、葉が食べられてボロボロになってしまい、野菜の成長が妨げられます。
特に野菜がまだ小さい頃にその被害に遭ってしまうと、なかなか大きく育つことができなくなるため、早めに対策することが重要です。
野菜がある程度の大きさまで育てば、そのあとはウリハムシに食べられてもあまり問題にはならないようです。
自然農だからこそできる予防法
この記事を読んでいる方はすでにウリハムシが現れているのではないかと思いますが、今後のために自然農だからこそできる、ウリハムシを現れにくくするための予防方法をお伝えします。
草を一度に刈りすぎないこと
きゅうりなどの野菜を育てる際には、あまり周囲の草を刈りすぎない方がいいと言われています。
その理由は、背丈のある草が周囲にあることで、天然の行灯としての役割を果たしてくれるからでしょうね。
野菜の成長に合わせて、段階的に草を刈っていきましょう。
これは畝の上に草が生えている自然農だからこそ活用できる予防法です。
行灯以外のウリハムシ対策
もし何らかの理由で行灯が設置できない場合は、次のような方法もあります。
自然農的なその他の対策方法
行灯以外の対策法としては、ウリハムシを見つけるたびに捕殺する、というのも1つの方法にはなると思います。
ただ、見つけるたびに捕殺を繰り返すことになりますし、畑を見回れないタイミングにウリハムシが来てしまったら、次に畑へ行くまでの間はウリハムシが葉を食べ続けてしまうことになるため、あまり有効な方法ではありません。
他には、防虫ネットでの対策も可能なようですが、防虫ネットを持っていない人は新たに購入する必要があります。
備考 : 一般的なウリハムシの対策方法
一般的には、農薬を使ったり、銀色のビニール素材のマルチや光反射テープなどを利用したりといった方法もあるようですが、自然農に取り組んでいる人にとっての選択肢にはならないと思います。
行灯を設置した際の注意点
ズッキーニの場合
ズッキーニに行灯を設置した際、ズッキーニがその行灯に寄りかかって成長することがあるため、行灯を取り外すときにズッキーニが倒れてしまうことがあります。
実際に私たちがそれを経験しているため、行灯を取り外す際は倒れるかもしれないと想定して、土寄せするための土を用意しておいたり、竹や笹などの棒で倒れないよう補強したりする準備をしておくことをお勧めします。
まとめ
自然農の場合、ウリ科の野菜を育てる際には、その周りの草を段階的に刈ることでウリハムシが来る確率を減らすことができます。草を味方にできる理想的な予防法ですので、ぜひ実践してみてください。
もしウリハムシが現れ始めたとしても、行灯を設置するだけで対策ができるため、どちらかというと対策がしやすい虫なのではないかと思います。
しっかりと対策して、ウリ科の野菜をたくさん収穫しましょう。
最後に
このブログでは、粘土団子や自然農など、自然界の力を活用した野菜づくりについての情報をお伝えしていきたいと考えております。
畑の知識がほぼ0だった私が、ここ1年の間に取り組み始めた粘土団子と自然農を比較して紹介する記事もありますので、興味のある方はぜひご覧ください。
コメント