【なぜ?】実践してわかったヴィーガン人口増加の理由

2020年12月12日

肉や卵、乳製品などを食べないヴィーガンと呼ばれる菜食主義の人たちが世界的に増えているという話、みなさんご存知でしょうか。

一般的な意見としては「肉を食べないなんて、食事がつまらなそうだね」というふうに感じる方が多いと思います。

実際にヴィーガンになろうと決めた人たちの中には、試してみた結果自分には合わなくて元の生活に戻るという人も少なからずいるようです。

さて、私も2ヶ月ほど前からヴィーガンの食事を実践しているのですが、これが意外とおいしいのです。

【なぜ?】実践してわかったヴィーガン人口増加の理由

今回は、なぜヴィーガンの人口が年々増え続けているのか、なぜ野菜中心の食事がおいしく感じられるのか、ヴィーガンをやめる人とやめない人の違いは何なのか、それらの理由について、ヴィーガンを目指す者の1人としての意見をお伝えしてみようと思います。

あくまでも個人的な見解ですが、おそらく多くのヴィーガンの方々に当てはまる感覚なのではないかと思うので、参考にしていただければと思います。

同じテーマで動画も公開しています


こちらでは夫婦2人でヴィーガンを実践してみた感想などをご紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

動画の補足

冒頭でコーヒーから紅茶に変わったという話題がありますが、それは「機械で入れたコーヒー」と「ティーサーバーで入れた紅茶」の比較です。

ある日、ヴィーガンの本質を知る

私は宮城県北部のとある片田舎でカフェを営んでおります。夫婦2人だけで営業する小さなお店なのですが、コロナ禍以降は諸事情により休業を選択し、現在に至ります。

店の再開を目指して本やネットで情報収集している中、あるときヴィーガンとは何かというのを詳しく知ることになりました。

私はそれまでヴィーガンと聞くと「菜食主義の人たちの一種だろう」というザックリとしたイメージしかなかったのですが、そこに環境問題・動物愛護などの思想が含まれているとは全く予想していませんでした。

私たち夫婦の体質について

私たち夫婦はどちらとも化学調味料や食品添加物に弱い体質ということもあり、現代の食文化に対する疑問も強く、店ではできるだけ添加物の少ない食事を提供したいという思いから「ケミカルオフ」というコンセプトを掲げて営業してきました。

そんな私たち夫婦がヴィーガンとは何かを知ったあと、それを2人で実践してみようと決意するまでには、それほど時間はかかりませんでした。

実食

カフェの料理人でもある妻はもともとあまり肉を好まないタイプだったため、野菜中心の料理はむしろ得意です。

一番の問題は私が肉好きだという点でした。

そんな私たちの最初のアプローチは「とりあえずお店にストックしてある肉・卵・乳製品・魚介類は食べ続けて、新しく購入することはやめよう」というスタンスで始まりました。

卵と乳製品はすぐに底をつき、現在は冷凍保存されている肉類と魚介類を時々食べる生活になっています。

この記事の冒頭でもお伝えしておりますが、私は現在の食事をとてもおいしく感じており、時々料理に入る肉類などは、捨てるのはもったいないから食べるけど、別になくてもいい、という程度の存在となっています。

おかしな話ですが、むしろ肉や魚介類が入らない料理の方がおいしく感じることさえあります。

肉好きだったはずの私がなぜこんな風に感じるのか、不思議に思いながらも「心境の変化が影響しているのかな?」という程度の推測はしていたのですが、その推測を裏打ちする本に出会いました。

「嫌われる勇気」という本です。

そう、前回の記事でも登場したベストセラーです。フロイト・ユングと並ぶ心理学の三大巨頭のひとり、アドラーが提唱する心理学をもとに書かれた本で、人間が幸せに生きていくにはどうすればいいかの指針を非常に分かりやすく示してくれています。

前回の記事

ヴィーガン食をおいしく感じる仕組み

アドラー心理学では、人は「誰かの役に立っている」という主観的な「貢献感」を感じることで幸福を感じると言われています。

幸福 = 貢献感 です。

さらに、貢献感を得るための重要な要素として「共同体感覚」という概念も登場します。アドラーはこの共同体という枠について、家庭や地域社会に止まらず、動植物や無生物、さらには地球全体から宇宙までをも含めているというところが理解の難しい概念なのですが、この共同体感覚こそがヴィーガンにまつわる謎と密接に繋がっているのではないかと私は考えます。

ここからはあくまで私の推測になりますが、現代の食文化に対して疑問を持つ人たちにとって、完全菜食主義を貫く生活は、自分が属する共同体「地球」に対する「貢献感」を感じる行為に直結するのではないでしょうか。

この場合、実際にヴィーガンが地球に貢献しているかどうかはあまり関係ありません。重要なのはヴィーガンを貫いている人自身が「私は地球に貢献できている」と主観的に思えるかどうかです。

食事をすることで「貢献感」を得られるため、その食事自体が幸福でおいしいと感じられるのではないかと思います。

ヴィーガンを続けることが苦にならず、むしろより幸福を感じている人もいれば、完全菜食主義の生活が苦痛でしかない人もいるというのは、現代の食文化に対してどれだけ問題意識を強く持っているかの違いによるところが大きいのではないかと思います。その問題意識が正しいかどうかにかかわらず、という点がポイントです。

まとめ

ヴィーガンの考え方を理解できない人たちの中には「ヴィーガンは矛盾に満ちている!」などの辛辣な発言をしている人もいますが、多くのヴィーガンは「いろんな意味で幸せな人たちなんだ」ということを理解し、温かい目で見守っていただければと思います。

今回も「嫌われる勇気」から多くの気づきを得ることができました。この本は内容も素晴らしいのですが、とにかく読みやすい構成になっていて、読み始めたらやめられなくなること間違いありません。1人でも多くの人がこの本に出会い、悩みの少ない自由な人生を歩んでほしいと願います。

参考文献

この記事の関連商品


私たちのお店のコンセプト「ケミカルオフ」のTシャツ、販売中です。
ケミカルオフTシャツ (アースカラー 白)
ケミカルオフTシャツ (マリンカラー 紺)

関連記事

結婚をテーマに、アドラー心理学の「幸福とは」について言及している記事

ヴィーガンを詳しく知るきっかけについてお伝えしている記事

社会問題

Posted by カオル